肺自体には神経はありません、痛みを感じる神経は胸膜にあります。そのため胸の痛みは、とくに生死にかかわるため緊急の対応が必要になることが多いです。
消化器官が原因で起こる胸痛には、いくつかの代表的な状態があります。これらは通常、食道や胃、またはその他の消化器官の問題に関連しており、心臓由来の胸痛とは異なるものの、類似した症状が出ることがあります。
食道の粘膜には胃のような粘膜防御機能が存在しないため、胃酸の逆流は食道に大きなダメージを与えてしまいます。 この胸焼けが繰り返し行われると、食道粘膜が次第にただれていき、「逆流性食道炎」を引き起こします。 逆流性食道炎の状態は、食道が炎症を起こしてしまっており、強い胸の痛みに繋がります。
食道けいれんの症状 ときに、食道けいれんは症状をまったく引き起こさないこともあります。 症状を引き起こす場合は、食道全体に筋れん縮が起こり、一般的は胸骨の下の胸痛として感じられ、液体(特にとても熱いものや冷たいもの)と固形物の嚥下困難を併発します。 また、嚥下困難を伴わずに激しい痛みが起こる場合もあります。
胃潰瘍による胸の痛みは、食事中や食後にみぞおちや胸に痛みを感じたり、吐き気や食欲不振を伴ったりすることがあります。
胃潰瘍は、胃の粘膜が胃酸やペプシンの働きによってただれる病気で、ピロリ菌感染が原因のものが大部分を占めています。また、解熱薬、ストレス、細菌・ウイルス感染、暴飲暴食なども原因として考えられています。
食道がんは、初期には自覚症状がないことがほとんどです。 がんが進行するにつれて、飲食時の胸の違和感、飲食物がつかえる感じ、体重減少、胸や背中の痛み、咳、 嗄声 させい (声のかすれ)などの症状が出ます。 胸の違和感は、早期発見のために注意しておきたい症状です。
肺炎は入院が必要なほど重症化する場合があるので、「風邪」とはまったくの別物と考えて注意すべき病気です。肺の炎症が強くなると、胸が強く痛むことがあります。痛みが長く続く時や、呼吸の動きに合わせて痛みの強さが変化する時は、胸膜の炎症が起きているかもしれません。
肺がんの症状のほとんどは、風邪や肺炎、気管支炎など一般的な呼吸器の病気にみられる症状と変わりません。咳や痰などの症状が長引く場合や、風邪のような症状に胸の痛みや発熱などがある場合は早めに医療機関を受診しましょう。
肺がんの早期発見には肺がん検診を受けることが大切です。40歳を過ぎたら、男女ともに年に1度、検診を受けることが厚生労働省より推奨されています。
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